音圧レベルの合成計算
複数の音源の音圧レベル(dB)を合成した値を計算します。無相関の音源をエネルギーとして足す計算です。
このツールの計算(無相関の音源のエネルギー合成)
このツールは、無相関の音源の音圧レベルを、エネルギー(パワー)として合成する計算です。 無相関とは、音源どうしの位相(波の山と谷のタイミング)に関係がない場合のことです。この場合、音のエネルギーがそのまま足されます。
- 合成した音圧レベル(dB)= 10 × log10(10^(L1÷10) + 10^(L2÷10) + …)
dB は、エネルギーの対数で表した値なので、単純に足し算(60 + 60 = 120)はできません。いったんエネルギーの比に戻して足し、再び dB に直します。
実際の音圧とのずれに注意
実際の音圧は、位相や干渉(音が強め合う・弱め合う現象)によって、この計算結果と異なります。
- 同じ信号を出すスピーカーを複数置くと、位置や周波数によって、音が強め合って計算結果より大きくなることも、弱め合って小さくなる(打ち消し合う)こともあります。位相がそろって強め合うときは、2 つで最大 6 dB 増になります(無相関の合成は、2 つで約 3 dB 増です)。
- そのため、「スピーカーを置けば、必ずこの計算どおりの音圧になる」わけではありません。この結果は、あくまで目安です。
- スピーカーの配置や設計、安全に関わる判断には、実際の測定や、専用のシミュレーションで確認してください。
計算例
- 60 dB + 60 dB = 約 63.01 dB(同じ大きさの 2 つで、約 3 dB 増)
- 60 dB + 57 dB = 約 61.76 dB
- 60 dB + 50 dB = 約 60.41 dB
- 60 dB + 40 dB = 約 60.04 dB(大きく違うと、小さいほうの影響はほとんどありません)
同じ大きさの音源が n 個のとき
| 音源の数 | 増加分 |
|---|---|
| 2 個 | +3.01 dB |
| 3 個 | +4.77 dB |
| 4 個 | +6.02 dB |
| 5 個 | +6.99 dB |
| 8 個 | +9.03 dB |
| 10 個 | +10.00 dB |
| 16 個 | +12.04 dB |
| 20 個 | +13.01 dB |
増加分は、10 × log10(音源の数)です。
2 つの音源の差と増加分
大きいほうの音源に対して、小さいほうの音源が何 dB 低いかで、増加分が決まります。
| 2 つの差 | 大きいほうからの増加分 |
|---|---|
| 0 dB(同じ) | +3.01 dB |
| 1 dB | +2.54 dB |
| 3 dB | +1.76 dB |
| 6 dB | +0.97 dB |
| 10 dB | +0.41 dB |
| 20 dB | +0.04 dB |
注意点
- 音圧レベルは、−999〜999 dB の数で、小数も入力できます。マイナスの値も使えます。音源は、2〜20 個(空欄の行は無視します。1 つだけ入力すると、その値のままになります)。
- 結果は、小数点以下 0〜2 桁に四捨五入します(初期値は 1 桁)。計算には、対数と累乗を使うため、通常の数値計算を使っています。
- 距離による音圧レベルの変化は、音圧の距離減衰計算で求められます。
よくある質問
60 dB と 60 dB を合成すると、何 dB ですか?
約 63.01 dB です。120 dB にはなりません。同じ大きさの 2 つでは、約 3 dB 増えます。
音源を 2 倍にすると、何 dB 上がりますか?
無相関の音源なら、約 3.01 dB です。10 倍にすると 10 dB 上がります。
同じスピーカーを 2 つ並べると、3 dB 上がりますか?
必ずしもそうなりません。同じ信号を出すスピーカーは、位相がそろうと最大 6 dB 上がり、弱め合う位置では小さくなります。このツールは、位相に関係のない(無相関の)音源のエネルギーを足す計算なので、同じ信号を出す複数のスピーカーには、そのまま当てはまらないことがあります。
マイナスの dB も合成できますか?
できます。たとえば、−10 dB と −10 dB は、約 −6.99 dB です。