RAID容量・耐障害性計算
RAID のレベルとディスクの台数・容量から、使える容量と耐障害性を計算します。
RAID のレベルと容量の式
n を RAID に使うディスクの台数、S を 1 台の容量とします(容量の違うディスクを混ぜたときは、最小のディスクの容量 S_min を使います)。
| レベル | 最少台数 | 使える容量 | 耐障害性 |
|---|---|---|---|
| RAID 0 | 2 台 | n × S | なし(1 台の故障で、データをすべて失う) |
| RAID 1 | 2 台(このツールは、ちょうど 2 台) | S | 1 台まで |
| RAID 5 | 3 台 | (n − 1) × S | 1 台まで |
| RAID 6 | 4 台 | (n − 2) × S | 2 台まで |
| RAID 10 | 4 台(偶数台) | (n ÷ 2) × S | 故障するディスクの組み合わせで変わる(下記) |
RAID 5・6 の式は、「使える割合が 1 − 1/n、1 − 2/n」という解説資料の定義から導いた値です(パリティが、1 台ぶん・2 台ぶんの容量を使います)。
RAID 10 の耐障害性
RAID 10 は、2 台ずつのミラー(RAID 1)を、ストライプ(RAID 0)で組み合わせた構成です。一律の「故障しても大丈夫な台数」では表せません。
- 任意の 1 台が故障しても、データは失われません。
- 2 台以上が故障したときは、故障したディスクの組み合わせで変わります。同じミラーペアの 2 台が故障すると、データを失います。各ミラーペアから 1 台ずつの故障なら、最大で n ÷ 2 台まで耐えられますが、保証はされません。
- このツールは、どの 2 台がミラーペアになるかを、決めません(組み方は、コントローラーや設定で違います)。
ホットスペア
ホットスペアは、RAID の構成で、故障しつつある、または故障したディスクの代わりに使う、待機のディスクです。このツールでは、RAID を構成するディスクとは別に数え、物理ディスクの合計には含め、使える容量には含めません(これは、このツールの扱いです)。ホットスペアの容量が、故障したディスクの代わりになるか(容量が足りるか)は、判定しません。
計算例
4 TB のディスク 4 台(ホットスペア 1 台)の場合:
- RAID 5:(4 − 1) × 4 = 12 TB。物理ディスクは 5 台
- RAID 6:(4 − 2) × 4 = 8 TB
- RAID 10:(4 ÷ 2) × 4 = 8 TB
- RAID 0:4 × 4 = 16 TB(耐障害性なし)
容量が違う(4・4・4・6 TB)ときの RAID 10:最小の 4 TB に合わせて (4 ÷ 2) × 4 = 8 TB。容量の合計 18 TB のうち、2 TB は使われません。
GB と GiB の違い
GB は 1,000 区切り(1 GB = 10⁹ Byte)、GiB は 1,024 区切り(1 GiB = 2³⁰ Byte)です。メーカーの表記と、OS の表示で、区切りが違うことがあります。そのため、OS で見える使える容量が、表記より小さく見えることがあります。このツールは、4 つの単位の値を、すべて並べて表示します。単位の換算はデータ容量換算が使えます。
注意点
- このツールは、理論上の容量です。ファイルシステムやメタデータによる容量の減り、ZFS・Synology SHR のような、容量の違うディスクを効率よく使う独自方式は、扱いません。
- RAID の性能(速度)・リビルドの時間・故障の確率は、扱いません。
- RAID 01・RAID 50・RAID 60・JBOD・Linux MD の特殊なレベルは、扱いません。
- RAID は、バックアップの代わりになりません。誤操作・ウイルス・火災などは、RAID では守れません。
- 解説資料(Wikipedia「Standard RAID levels」「Nested RAID levels」「Hot spare」)で確認した内容にもとづきます。SNIA の仕様の本文は、確認していません。
よくある質問
RAID 5 は、何台から作れますか?
3 台からです。使える容量は、(台数 − 1) × 1 台の容量です。
RAID 1 は、3 台以上でも使えますか?
3 台以上のミラーもありますが、このツールは、ちょうど 2 台の構成だけを扱います。
RAID 10 は、何台まで壊れても大丈夫ですか?
一律には言えません。同じミラーペアの 2 台が壊れるとデータを失い、別々のペアなら複数台でも耐えられることがあります(保証はされません)。
ホットスペアは、容量に入りますか?
入りません。待機のディスクなので、使える容量には含めません。物理ディスクの合計には、数えます。