歩留まり・必要投入量計算
投入した量に対して、良品がどれだけ得られたか(歩留まり率)を求めます。必要な良品の数から、必要な投入量を逆算することもできます。
計算式
このツールでは、次のように定義して計算します。
- 歩留まり率(%)= 得られた良品の量 ÷ 投入した量 × 100
- 不良率(%)= 100 − 歩留まり率(投入量に対して、良品にならなかった割合)
- 必要な投入量 = 必要な良品の量 ÷ 歩留まり(歩留まり率 ÷ 100)
歩留まりの考え方(歩留まり = 1 − 不良率、工程から出てきた良品の数 ÷ 投入した数)は、解説資料(日本語 Wikipedia「歩留まり」、Wikipedia「First-pass yield」)で確認しました。歩留まり率と必要投入量の式そのものは、資料に書かれていないので、定義から導いたこのツールの式です。
「歩留まり」の定義は、業界・工程で違います。 工業では製造数に対する良品の割合、食品では原料に対する可食部の割合、などです。このツールは、投入した量に対する、得られた良品の量の割合で計算します。
不良率と「良品に対する上乗せ割合」は別です
同じ歩留まりでも、割合の分母が違うと、値が変わります。
| 歩留まり率 | 不良率(投入量に対する割合) | 良品に対する上乗せ割合 | 必要な投入量 |
|---|---|---|---|
| 90% | 10% | 約 11.11% | 良品の約 1.111 倍 |
| 80% | 20% | 25% | 良品の 1.25 倍 |
| 50% | 50% | 100% | 良品の 2 倍 |
- 不良率は、投入量に対する、良品にならなかった量の割合です(損失 ÷ 投入量)。
- 良品に対する上乗せ割合は、必要な良品に対して、余分に投入する量の割合です(損失 ÷ 良品)。塗料必要量計算・タイル必要枚数計算の「ロス率」は、この定義(必要量 = 正味の量 ×(1 + ロス率))です。
- 関係は、1 ÷ 歩留まり = 1 + 上乗せ割合、**不良率 = 上乗せ割合 ÷(1 + 上乗せ割合)**です。
歩留まり 80% は、「不良率 20%」とも「良品に対する上乗せ割合 25%」とも言えますが、分母が違う別の数字です。「ロス率 20%」と書かれた数字を使うときは、何に対する割合かを確かめてください。
数え方と端数処理
- 個数(整数):必要な投入量は、整数にします。端数処理は、切り上げ(初期値)・四捨五入・切り捨てから選べます。丸める前の値から、最後に 1 回だけ丸めます。切り上げた投入量で、期待される良品の数(投入量 × 歩留まり)が、必要な良品の数以上になることも表示します。
- 量(小数):必要な投入量を、小数第 0〜4 位に四捨五入します(初期値は第 2 位)。
入力のきまり
- 良品の量が、投入した量を上回るときは、エラーにします(歩留まりは 100% が上限と考えます)。投入量と良品の量の、数え方・単位をそろえてください。
- 投入した量が 0 のときは、歩留まり率を計算できません。良品が 0 のときは、歩留まり 0% です。
- 歩留まり率 0% では、必要な投入量を求められません。
計算例
| 入力 | 結果 |
|---|---|
| 投入 100・良品 80 | 歩留まり 80%、不良率 20% |
| 必要な良品 100 個・歩留まり 80% | 必要な投入量 125 個 |
| 必要な良品 100 個・歩留まり 90%(個数・切り上げ) | 111.11… → 112 個 |
扱わないもの
複数の工程を通すときの総合の歩留まり(各工程の歩留まりの積)、工程ごとの不良の内訳、原価計算、不良の原因分析、統計的な管理は扱いません。
よくある質問
歩留まり 100% を超えることはありますか?
このツールでは、良品の量が投入した量を上回る入力はエラーです。上回る場合は、「投入量」と「良品の量」の数え方・単位が合っているかを確認してください。
材料のロス率との違いは?
塗料必要量計算などの「ロス率」は、正味の量に上乗せする割合です。歩留まりは、投入量に対する良品の割合で、必要な投入量は「良品 ÷ 歩留まり」で求めます。上の表のとおり、同じ数字でも結果が違います。
割合の計算は?
パーセント計算も使えます。