露出値(EV)計算
F 値・シャッター時間・ISO から、露出値(EV)と EV100 を求めます。EV100 から、F 値やシャッター時間も求められます。
EV(露出値)と EV100
EV(Exposure Value。露出値)は、絞り(F 値)とシャッター時間の組み合わせを、1 つの数で表したもので、底が 2 の対数です。
EV = log₂(N² ÷ t)(N:F 値、t:シャッター時間[秒])
EV が同じ組み合わせは、同じ露出になります(絞りを 1 段絞り、シャッター時間を 1 段遅くする、など)。F 値が √2 倍、またはシャッター時間が 2 倍になると、EV は 1 変わります。
EV100 は、ISO 100 に換算した EV です。ISO S のときの EV と EV100 の関係は、
EV_S = EV100 + log₂(S ÷ 100)、つまり EV100 = EV_S − log₂(S ÷ 100)
です。ISO 100 のときは、EV = EV100 です。ISO が 2 倍になると、同じ EV の設定で、1 段暗い場面(EV100 が 1 小さい場面)を撮れます。たとえば、ISO 400 で EV 11 に設定すると、EV100 = 9 の場面を撮れます。
これらの定義は、解説資料(Wikipedia「Exposure value」)で確認した内容にもとづきます。ISO などの規格の本文は、確認していません。
3 つの計算
- EV を求める:F 値・シャッター時間・ISO から、EV と EV100 を求めます。
- F 値を求める:EV100・ISO・シャッター時間から、F 値を求めます(N = √(t × (ISO ÷ 100) × 2^EV100))。
- シャッター時間を求める:EV100・ISO・F 値から、シャッター時間を求めます(t = N² ÷ ((ISO ÷ 100) × 2^EV100))。
精度と「正確な値」
対数・累乗は、浮動小数点で求めたあと、有効数字 12 桁にそろえます。「正確な値」と表示するのは、真数(N² ÷ t など)が 2 の整数乗のときだけです。これは、近似値ではなく、分数と整数で調べて判定しています(それ以外は「丸めた値」です)。EV は、小数 0〜3 桁を選べます(初期値は 2 桁)。
計算例
| 入力 | 結果 |
|---|---|
| f/1・1 秒・ISO 100 | EV 0(正確な値) |
| f/4・1 秒・ISO 100 | EV 4(正確な値) |
| f/8・1/125 秒・ISO 100 | EV 約 12.97(EV100 も同じ) |
| f/2・1/60 秒・ISO 400 | EV 約 7.91、EV100 約 5.91 |
注意点
- 公称の F 値(2.8・5.6 など)は、丸めた表記です。入力した数字のとおりに計算し、補正はしません。
- EV は、輝度や照度(明るさ)そのものではありません。露出計の反射率の仮定、相反則不軌、露出補正、フラッシュは扱いません。
- ND フィルターの段数はNDフィルター・露出段数計算、シャッター角度はシャッター角度・シャッタースピード換算、フラッシュはフラッシュ・ガイドナンバー計算が使えます。
よくある質問
EV と EV100 の違いは?
EV は、そのときの ISO での値です。EV100 は、ISO 100 に換算した値で、場面の明るさを、ISO によらずに表します。ISO 100 のときは同じ値です。
F 値を 1 段絞ると、EV は?
F 値が √2 倍(約 1.414 倍)になると、EV は 1 増えます。
計算結果が「丸めた値」なのは、なぜですか?
対数や累乗は、ふつうは割り切れない値になるためです。真数が 2 の整数乗のときだけ、「正確な値」と表示します。