販売価格の逆算
原価と、目標の利益率またはマークアップ率から、販売価格を逆算します。
値付けの手順
原価から売価を決めるときは、次の順番で考えると、ずれを防げます。
- 原価を決める。税抜の金額で考えると、消費税の影響を受けません。
- 何をもとに決めるかを選ぶ。売価に対する割合なら「利益率」、原価に対する割合なら「マークアップ率」です。
- 目標の率を入れて、売価を計算する。
- 計算結果をもとに、実際に付ける価格(キリのいい金額など)を決める。
消費税込みで表示する価格にするときは、税抜の売価から税込価格計算で税込価格を求めます。
2つのモードの違い
同じ「40%」でも、何に対する40%なのかで、売価が変わります。原価600円の商品の例です。
| モード | 式 | 売価 | 実際の利益率 |
|---|---|---|---|
| 利益率40% | 売価 = 原価 ÷(1 - 0.4) | 1,000円 | 40.00% |
| マークアップ率40% | 売価 = 原価 ×(1 + 0.4) | 840円 | 28.57% |
- 利益率は、売価のうち粗利益が占める割合です。「売価の4割が利益」にしたいときに使います。
- マークアップ率は、原価に対して上乗せする割合です。「原価に4割上乗せ」にしたいときに使います。
マークアップ率40%で値付けしても、利益率は40%になりません(この例では28.57%)。どちらの率で目標を決めているのか、社内や取引先とそろえておくと安心です。
なお、利益率は100%未満でないと売価が決まりません(利益率100%は、原価が0円でないと実現できないため)。マークアップ率は、このツールでは0〜1,000%の範囲で指定できます。
売価を切り上げる理由
売価が割り切れないときは、1円未満を切り上げます。切り捨てたり四捨五入したりすると、目標の利益率を、わずかに下回ることがあるからです。
原価500円・目標の利益率33%の場合で考えます。
- 計算上の売価:500 ÷(1 - 0.33)= 746.27円
- 746円で売ると、利益率は32.98%になり、目標の33%を下回る
- 747円で売ると、利益率は33.07%になり、目標を満たす
このように、切り上げた売価の実際の利益率は、目標と同じか、わずかに高くなります。画面には「実際の利益率」を表示するので、目標を満たしているかを確認できます。
計算例
| 原価 | 目標 | 売価 | 粗利益 | 実際の利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 600円 | 利益率40% | 1,000円 | 400円 | 40.00% |
| 700円 | 利益率30% | 1,000円 | 300円 | 30.00% |
| 500円 | 利益率33% | 747円 | 247円 | 33.07% |
| 600円 | マークアップ率40% | 840円 | 240円 | 28.57% |
注意点
- 原価は、0円から999,999,999,999円までの整数で入力します。全角数字やカンマ、「円」が入っていても自動で読み取ります。
- 率は小数第2位まで入力できます。利益率は0%以上100%未満、マークアップ率は0〜1,000%の範囲です。
- 利益率が100%に近いと、売価は原価の数千倍、数万倍になります。たとえば99.99%なら、売価は原価の1万倍です。
- 原価が0円のときは、売価も0円になります。このとき、実際の利益率は計算できないため「—」と表示します。
- ここで求めるのは、原価に対する売価の目安です。値付けは、競合の価格や需要、手数料、送料などもふまえて決めてください。
- 計算結果は目安です。会計や申告に使う数字は、帳簿などでご確認ください。
よくある質問
原価600円で、利益率40%にするには、いくらで売ればよいですか?
売価 = 600 ÷(1 - 0.4)= 1,000円です。粗利益は400円になります。
売価が目標より1円高くなるのはなぜですか?
1円未満を切り上げているためです。切り捨てると、目標の利益率を下回ることがあります。
手数料や送料はどう扱えばよいですか?
このツールは、入力した原価だけで売価を計算します。送料のように金額が決まっている費用は、原価に含めた金額を入力してください。販売手数料のように、売価に対する割合で決まる費用は、売価によって金額が変わるため、このツールでは考慮できません。